Data-driven Automation and Education for niche industrial

現在、日本国内では農業、水産業、建設業などの担い手不足が深刻化している。その中でも、単純な労働力が必要な訳ではなく、生産機械の開発や種苗生産、養殖システムの考案、設計・製図技術など、専門技術が必要な領域では国内の人材への依頼が難しく、高度人材を有する国外へのオフショアでの事業実施へと転換が進んでいる。

一方でオフショアを利用すると、中国での春節や国慶節といった地域ごとの祝日に近づくと業務が停止するリスクや、日本と異なる商習慣や民族性によるトラブル時の責任の所在が不明確になるリスクなど、業務上での問題が多く発生してしまう。

更に2024年現在の円通貨の世界的な弱さを考えると、国外への依頼は非常に高額な事業委託となってしまい、既存の事業計画では立ち行かなくなる企業も出てきつつある。

そこで本研究では、これらのニッチ産業が持つ専門的な技術領域について、現在の基盤モデル(Foundation Model)とは異なり、特定の業務に絞り込んだ課題解決を行う弱いAIの開発を進め、それぞれの業務に対する最適な手法の開発に取り組む。

具体的には、農業・漁業分野での汎用IoTデバイスによる小規模事業者レベルで実装可能な生産自動化や、建設事業における製図の自動的な構造情報化、及び分散型のデータ作成・統合手段の開発に着手している。

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